六駅分のエトセトラ

家からオフィスまでの六駅で綴る何らかの文

まるで目が横についた草食動物のように

視野は広い方がいいと思うんですよ。マジで。

 

いや、視野って言っても、そんな常にグローバルな視点からものを見ろって、言ってるわけじゃないんですよ。


だって、電気つけたり、シャワー使ったりする時に毎回毎回、地球温暖化による海面上昇のせいで国土の大部分を失おうとしている太平洋の島国に、思いを馳せてたら、体、持たないじゃないですか。

 

そういうことじゃなくて、たとえばお菓子の箱を開ける時に、最近の包装はよく考えられていて、開けやすく、かつ開けた後も自立するとか、半分食べたところで閉じられるようになってるとか、非常に便利になってますけど、そういう想定された開け方の存在を知らずに、力技で無理やり開封したら、損じゃないですか。シンプルに。

 

ちょっと例が悪かったかな。

 

じゃあたとえば仕事をする上で、隣の部署、ひいては隣の人が何やってるのかよくわかってなくて、実は他の人が何やってるのか知ってれば、もっと効率のいい仕事ができるはずだったとか、そういうのあるじゃないですか。多分。

 

視野を広げるっていうのは、知識を広げることとほぼ同義であって、選択肢を多く持つことに他ならないと思うわけですよ。

 

選択肢ってのは、たとえ最終的に選ぶものが同じだったとしても、少ないよりはとりあえず多い方がいいものでして。

 

チョコケーキとモンブランから一つ選んで、と言われて選んだチョコケーキと、チョコケーキとモンブランとショートケーキとフルーツタルトとベイクドチーズケーキとエクレアとプリンアラモードから一つ選んで、と言われて選んだチョコケーキって、全く同じではないと思うんですよね。

 

世の中には、案外チョコケーキとモンブラン以外にも色んなケーキがあるんだと思うんですよ。で、たとえばフルーツタルトをよく食べている人からしたら、何が珍しいの?普通のフルーツタルトじゃん、って感じでも、チョコケーキとモンブランしか知らなかった人からしたら、びびって漏らすレベルに美味しい、みたいな、そういうことがあると思うんですよね。

 

ということで、僕はチョコケーキの美味しさももちろん理解しつつ、もしかしたらどこかにフルーツタルトとか、プリンアラモードとか、その他もっと限りなく美味しい、あるいは死ぬほどまずい、色んなケーキがあると信じていて、それを選ぶかどうかは別として、結局チョコケーキに戻ってくるかも知れないし、その可能性は充分にあるんだけども、チョコケーキ以外の選択肢を、できるだけ多く知っておきたいと、僕はそう思うわけですよ。